ビジネスにおいても、プライベートにおいても、目標を定め強い意志を持って邁進していくことでなりたい自分に到達でき、人生の満足度は上がるものだと思います。
ええ、頭では理解してるんです。
でも、私のように心が弱くてなまくらな人間にとって、目の前に目標が立ちふさがると向かって行くまえから、もう無理〜、っと逃げ腰になってしまうんです。
だから私は、気負わず緩慢に継続する戦略をとっています。(戦略なんて立派なものではなくて、たんなる怠け者ですが。)
それでもね、急斜面は登れなくても緩やかな坂道を毎日少しずつ少しずつ前進していくと、やがて高度は稼げます。ふと振り返ってみると、随分高いところまで来たなあ、と。
小さく見える家々を見下ろして感慨に耽ります。
素晴らしい意志と行動力を持って、どんどん高みに登りつめていく友人知人と自分を比較して、悲観したり、落ち込んだりせずに心から賞賛するとともに、自分はこれでいいんだ、と最近は思えるようになりました。半世紀も生きていると自然とそうなります。
今の絵画と私の関係がそんな感じです。まあ、そんなに高くまで登れてはいないのですが、それでも一朝一夕では到達は難しいなか、と思えるくらいのスキルは身につけたと思います。
ま、好きなことですからね、楽しみながら続けているだけの事ですが、時間を重ねるとはそういう事だな、としみじみ感じたりします。
という事で、本日のお題にはこの一枚。リトアニアはヴィルニュスの鐘楼から眺めた小さな家並みです(ペン、透明水彩)。