こんにちは、saccoです。
あれま~、いけませんね、前回ブログの更新から二週間以上経過してしまいました。
今日は、ここのところ新たに制作開始した盛り上げ胡粉を使った日本画の制作手順について、簡単にまとめておきたいと思います。
描くのは前回と同じく、昨年行ったポーランドのモシュナ城。エントランスに鎮座ましますライオン像です。はにかんだ感じの表情が実に愛らしいので、角度を変えて二作目。一作目とは趣を変えて描きたいと思います。
- ベースの作成
先ずはパネルに麻布張り、盛り上げ胡粉を膠で練った胡粉ジェッソを万遍なく塗ります。詳細は以下をご確認ください。
- 水肥絵具で全体を着彩
胡粉ジェッソを塗布した白い画面を水肥絵具で着彩します。これは、「洗い」をした時に、チラ見える効果を狙う目的もありますが、一番の目的は、3.の盛り上げ作業をやりやすくすることにあります。盛り上げ胡粉を乗せた箇所が分りやすく、胡粉の厚みなども識別がし易くなります。「洗い」については、以下のリンクをご参照ください。
- 盛り上げ胡粉で盛り上げ
色を乗せた画面の上に盛り上げ胡粉で盛り上げ作業をします。盛り上げ胡粉には胡粉と同量の方解末を混ぜ込みます。これは盛り上げ胡粉の強度を増すためです。方解末の粗めの粒子が胡粉をがっちり固めます。画像は、メインのライオン像の盛り上げが完了したところです。
- 全体に胡粉をかける
盛り上げが終了したら、全体に薄めに溶いた盛り上げ胡粉を塗って、水肥絵具の色を抑え、白ベースで描画に入ります。
- 描き込みへ~
ここからいよいよ絵作りが始まります。洗い番手、細かい番手の岩絵の具を掛け合わせて計画的に、時に偶然の美を求めて制作を進めていきます。岩絵の具の醸し出す美は、saccoにとっては未知数。ワクワク感高すぎの画材です。
まずは主役のライオン像に岩絵の具で着彩。ここからは全体のバランスを見ながらプラスとマイナスの作業を繰り返して自分のイメージに近づけていきます。色を掛けることで、どのような見え方をするのか楽しみでワクワクです。
さてさて、本日は盛り上げ胡粉を使った日本画制作の手順をご紹介しましたよ。日本画の制作経験が浅いsaccoにとって、岩絵の具の魅力は無限大、これからしばらく、絵作りの工程を楽しみたいと思います。
お彼岸も過ぎて、一気に秋の気配が立ちこめてきました。saccoの一番好きな季節です。神経を研ぎ澄ませて、アートな毎日を過したいと思います。
本日もお立ち寄りいただき、ありがとうございました。