こんにちは、saccoです。
つい先日まで暑さと戦っていたというのに、秋は足早にやってきました。
すっかり日没も早くなり、秋の夜長の季節です。
さて、今日は小さな透明水彩の絵をご紹介。
私の通うアートスクールでは、月に二回、ボタニカルセミナーというのがあり、共通のお題の生花を2,3時間かけて描きます。
短い時間ですので、作品を作るというよりは、植物を描くテクニックを習得する事が目的です。
主役であれ脇役であれ、植物を描く場面は多くありますので、身に付けておくと使える技術です。
今月のお花はトルコキキョウでした。
スクール歴の長いsaccoは、もう何度もトルコキキョウを描き、決して上達した訳でも無いのですが、ちょっと変った表現がしたくて、ドアップ、真正面で描いてみました。
紙はハガキサイズ、あえて画面からはみ出す構図で。
鉛筆でアウトラインだけでなく細かな陰影も、ある程度しっかり描き込み、絵具は控え目に仕上げました。
生花を目の前にしているにも関わらず、タブレットで写真を撮り、画像を見ながら形を取りました。邪道だなあ、とは思ったのですが、これが案外やりやすかったです。
2,3時間と言えど花の形は刻々と変っていきます。また、描いているうちに視点がずれるなんて事は良くあります。
詳細な花びらの様子や構造、花の活き活き感は生花を観察しつつ、全体の形は画像で追っかける、というのはこれからも採用しようと思います。やりやすいもん。
花を描く時に気をつける点がいくつかあります。
その中の一つは色の事。一輪の花の中には濃いピンクの花びら、薄いピンクの花びら、そして殆ど白の花びらがあります。色味も微妙に違います。紫が強いピンク、ベビーピンク、緑がかかったピンク。でも、それぞれ別の色で描いたら一輪の花には見えません。それぞれを描き分けながらも、同じ色を少しずつ混ぜ合わせたり、最後に薄く同じ色を全体にかけて上げます。そうすると一輪の中で変化を持たせつつも統一感が出て、しっくり一輪の花として収まります。
これは葉っぱにも言える事です。先生がいつもおっしゃるのですが、花の色素は必ず葉っぱや茎にも入っているそうです。ですから葉っぱのグリーンにも花で使った色を少し混色してあげると良いようです。
さて、お花一輪といえど奥が深いですね。ボタニカルセミナーは、そんな植物界の自然の法則みたいのを知って絵に落とし込んでいく、そんな事を学ぶセミナーです。
楽しかばいよ。