こんにちは、saccoです。
本日は一枚のペン画淡彩作品の作成の経緯について書いてみたいと思います。
作品はこちらです。
こちらは、イタリア トスカーナ地方にあるアンギアーリという城砦の街です。
トスカーナの交通の要所、アレッツォから路線バスで行くことができます。が、本数は極少です。
春先のお天気に恵まれた心地よい日でしたが、観光客らしき人は殆ど見かけず。
お昼時だったので、美味しそうなランチの臭いが何処かから漂い、地元の子供達が笑いながら駆け抜ける、そんな街でした。
レオナルド・ダビンチの「アンギアーリの戦い」という作品で有名ですが、日本では観光地としての知名度は低いのではないでしょうか。そこが、またいいのよね。
アンギアーリについては、凄くステキなところなので、また「旅とお絵描き」カテゴリでご紹介するとして、本日は作品の制作の動機について。
アンギアーリでは絵になるショットが多く撮影できたので、何枚か作品にしました。
その中の画像の一つが以下です。
昨年8月の個展に向けて、少し大きめの作品が欲しいなあ、と思いまして、こちらの画像は候補の一つでした。ゆったりとした丘陵と中世の建物、豊かな緑、、、横長の構図で、色彩の美しさを活かした作品にしようと思いました。ええ、最初は思ってました。
構図決めをするためにモノクロコピーをペロンと床に置いていた時に、たまたま白い額がお隣にありました。
あれ? なんか、この額とモノクロのアンギアーリ、もしかしてイイ感じ? 縦の構図、カッコいい? 縦長の上部に建物をもって来る構図って、バランスが悪いようで、なんか新鮮??? 絶対いい、決まり~! という事で、自分の感性を信じ、というかこの時は本当に迷いがなかった、これだ~、と思ったのでした。
そして出来た作品を白い額に入れた姿が以下です。(手ぶれしてますが)
シロシロだけど、マットも白にしました。
画像では分かりにくいですが、下部に拡がる丘陵に僅かにグリーンを入れています。
描き込む課程では、建物のペンを強めに入れ、しっかり絞めました。そこから下部に向けて流れるように水彩を遊ばせました。締まった部分と緩い部分の対比が作品を美しく演出します(と、思っています。)
仕上がった作品は、自分で言うのもなんですがとっても気に入りました。
そして個展スタート直後に、ご来店のお客様に気に入っていただき、すぐにお嫁入りしました。
私、以前も何かの記事で描きましたが、実はインテンリア大好きです。
なので、絵画もお部屋の中で、おっされ~な感じに収まるものが好きです。
アートとしての力が弱くても、売り絵描きと言われようとも、おっされ~、は必須要件です。そんな空間で音楽を聴きながらコーヒーを飲む、そんな時間に憧れています。
ですから、額装も作品の重要な部分と考えています。ステキな額縁ありき、で、そこにちょこっと端正な絵がある、なんていうのもありありと思っております。
で、ちなみにこちらの額は、インテリアとして使われたユースドを随分前にオークションで見つけ、購入したものでした。いい感じにシャビーでしたが、さすがに個展に使うということで、エポキシパテを使って補修しました。テクストはマットな感じで、内側のドットもキュートです。この古びた感じが魅力をアップしています。
サイズは結構大きくて、45cm×50cm くらいあります。
なので、作品はモノクロ水彩でボリューミーではありませんが、結構、存在感があります。
今はどんなお部屋に飾られて、人々の目を愉しませているのかなあ。。。
想像するのは楽しいですね。末永く可愛がってもらうんだよ。
という事で、本日は作品と額装について感じていることを綴ってみましたよ。
実は、まだ自分の中で答えはなく、個展開催において額縁をいかに揃えるかは、本当に難しい課題だと思っています。
いろんなギャラリーに出かける事で、答えを見つけたいな、と思っていますよ。
以下は以前に額装について書いた記事です。併せてご鑑賞くださいね。
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。