先日、東京都美術家で開催しているクリムト展に行きました。
クリムトは今も昔もsaccoの好きな作家5選から漏れる事はありません。
今回の目玉でありますユディトⅠ。
私のクリムトの作品の中でも最も好きな作品の一つです。
久し振りに観たユディトは、相変らずのこの匂い立つような妖艶さ、この黒の使い方、箔使い、隅から隅まであきれかえるくらいに素敵でした。
同じくクリムトの代表的な作品であります、ヌーダ・ヴェリタス。この作品も圧倒的な存在感を以て私を迎えてくれました。
展示の中で特に目を引いたのは、分離派会館の壁画の等寸大の壁画でした。
分離派とは、19世紀末ウィーンにて、保守的な美術派協会を抜けだし新たに結成された美術団体で、クリムトはまさにその牽引役でした。
展示されていたのは、ベートヴェンの第九をモチーフとしたベートーヴェン・フリーズと言う作成です。
思えばsaccoが始めて分離派会館を訪れたのは、もう20年以上も前のこと。
その時は、なんだか変わった美術館だなあ、というのが正直な印象でした。
次に訪れたのは7年前。その時はすでにクリムト大ファンで食い入るように作品に見入りました。
次はどのような感慨を以て分離派会館を訪れるのでしょうか。できれば、もう一度、絵画人生の締めくくりとして訪れたいものです。
私がクリムト作品の中で大好きな作品として、未完ではありますがウィーン大学の要請で制作が手がけられた壁画があります。
今回の展覧会では、それらの一つ『哲学』の下図が展示されていました。
たまらなく魅力的な構図で見入ってしまいました。
思えば、ひところ金箔を多用した日本画を連作していたのもクリムトの影響でしょう。
これは金箔と岩絵の具でsaccoが作成した日本画です。
以下、クリムト展より。
クリムト展では、その他、素描や風景画などの展示されていました。
以前は、どこが良いのかもう一つ分からなかったクリムトの風景画も、今はとても魅力的に感じました。自分の好みも少しずつ変わって行きます。というか、許容範囲が広くなっていきます。良い物を見つける目を養い、自身の作品に還元していきたいものです。
さてこのクリムト展、とても素敵な展覧会でした。ご興味お持ちの方は、是非訪れてみてください。
本日もお付き合い、ありがとうございました。