こんにちは、saccoです。
皆さん、お元気でしょうか。
段々と梅雨明けも近づいてきまして、心も身体も折れそうな猛暑に備え、体力温存のシーズンです。
さて、5月に日春京都展のお当番に行った時の記事は先述しましたが、その時、展示作品の中で気になった作品の作家さんが、ちょうど同じ日のお当番でいらっしゃいました。何が気に入ったかというと、箔の技法です。
↑は作品の部分ですが、こんな感じで裂け目が美しい箔が作品の全面に押されていました。似たような効果を狙っていろいろと試みた事はあったのですが、毎度、失敗に終わっていたので(思ったような裂け目ができない)、この時ぞとばかり技法について教えて頂きました。
教えていただいた方法は、箔を(あい紙なしで)直接、手のひらで軽くモミモミしてから押すとのこと。
さっそく、忘れないうちにお家で試してみました。
箔を直接、手のひらでモミモ、、、ギャ!!!
それを開いて押して、、、、ウリャ~。。。
苦闘の末、なんか随分と違うことになってしまいました^_^;;;
手のひらでゆるくもんでも箔は破れず、箔ばさみでひっぱって破いたりしてみたのですが、綺麗な線形の亀裂からはほど遠く。。。
その後、院展大阪展のワークショップに参加させて頂く機会があり、そちらでもう一度、同人の先生に教えていただきました。
結局のところ方法は一緒だったのですが、一度失敗しているのでより具体的にお伺いすることができました。これはやっぱり実演でないと分りませんわ~、と痛感したので、こちらで画像を基にご説明いたします。以下、順を追ってご説明します。
1.手のひらでモミモミ
手のひらには薄くシッカロールを付けて手のひらで転がす要領で丸めます。
(こちらは洋金箔を使っています。)
2.シワシワになった箔をそっと延ばして和紙に貼ります
この時点では箔はまだ裂けていませんが、モミ皺があるので、こんな感じで部分部分、浮いています。今回は三吉箔糊ではなく膠を使いました。水分多めの膠水の浸透圧で箔がはり付いていく感じです。紙には事前に水肥絵具で着彩しておくと良いでしょう。
3.完全に乾いてから柔らかい筆で箔をスリスリ
紙から浮いた部分の箔を落としていくと線形に抜けて行きますwww。
4.完成♡
どうでしょう?日春の先生の作品にはまだほど遠いですが、要領は掴めました。
後はモミ加減や、膠の量などを工夫して好みの裂け加減を探してみます。
できる表現が一つ増えると作品の幅が広がるようで楽しみです。
ご興味もたれた方は是非試してみてくださいね。
本日もお立ち寄りありがとうございました。