今日は日本画用のパネルの作成についてご紹介します。
今回は和紙を使わず麻布をベースにしたちょっと珍しい支持体(パネル)です。
麻布のざくっとした風合いを活かしながら岩絵の具を使って日本画を制作するためです。saccoも初体験、どんな作品になるか今から楽しみですよ。
揃えるものはこれだけ。
左は絵皿、大きめのサイズが使い易いです。
真ん中はパネル。画像はF4サイズです。普通に画材屋さんで売っていますが、今回は油絵で使った木枠(カンバスをはぎ取りました)に額作りで余ったベニヤ板を張り付けて手作りしました。手間はかかりますが、資源の有効利用です。地球に優しい作家志望(笑)。
手前の布は、キャンバス用の麻布です。地塗りを施していないものです。麻布は画材屋さんで売っています。今回はアートスクールの先生から分けて頂きました。助かります~
通常、ロール売りかと思いましたが、こんな小さなサイズのものもありましたました。お手頃ですね。
右上の瓶は、前の記事で書いた膠水です。
日本画 膠水の作り方 お手軽編 - お絵描きeveryday
塗装用にはハケも用意してくださいね。
そして今回使うのは盛り上げ胡粉です。盛り上げ胡粉とは名前のとおり盛り上げように使う胡粉で描画用より廉価で売っています。いわゆる日本画用のジェッソですね。
ご購入はこちら。
材料が揃ったところで、いよいよ作りますよ。
まずは、麻布をパネルに貼り付けます。
要領は油彩用のカンバスと同じです。以下の記事を参考にしてください。
ガンカッターでしっかり固定したら、はみ出した麻布をジョキジョキ切って綺麗に整えます。
角っこも綺麗に処理しますよ。
パネルができたら、次は盛り上げ胡粉でジェッソを作ります。
盛り上げ胡粉に膠水を加えたところです。
比率は適当ですが、だいたいこんな感じ。
麻布は結構ジェッソを吸い込みますので、少し多めに。今回は上の画像で足りなくなって、同量を追加で作りました。
指でよ~くネリネリして胡粉に膠をしっかり馴染ませます。
この時、だいたいマヨネーズくらいの固さになるように膠水の量を調整しますよ。
盛り上げ胡粉に膠が馴染んだら、更に水(膠が固まらないようにお湯)を入れて塗りやすい固さにします。
ゆるゆるになったら後は塗るだけです。
ぺたぺたぺた~、っと塗り残しのないように。
麻布は結構ジェッソを吸い込みます。
画像の関係でちょっとムラムラに見えますが、塗り終わったところです。
全体にむらなく塗りますが、あまり神経質にならなくても良いそうです。
後は乾かして終了。これで支持体(パネル)の完成です。
さてさて、どのような絵を描きましょう。
麻布の目地がチラ見えするのが麻布地の魅力だそうです。
楽しみです。
麻布の風合いを活かし、ざらざらとした目地を部分的に残して行きたいと思います。
ちゃんと皆さんにご報告できる作品が完成しますように。。。
本日も最後までお付き合い、ありがとうございました。